【地域に密着した店舗でのコーヒーマシン運用】 大阪府東淀川区での運用事例

2019.12.14 15:18

今回ご紹介するお店は、大阪府東淀川区の駅前商店街、その中にあるパチンコホールです。お店の規模はそれほど大きくはなく、小〜中規模といったところでしょうか。

こちらの商店街は、駅の利用客や地元の人で人通りも常に多くにぎやかです。

昔ながらの喫茶店も多く、地域の人々にもコーヒーを飲む習慣が根付いていることがうかがえます。

お店も単に遊戯をするためではなく、休憩所や近所の方とのコミュニケーションを取るための場所として親しまれているようです。

以前はコーヒーワゴンを実施しており、営業許可も取っています。もちろん給水と排水設備もあり、マシンの設置に問題ありません。

しかも場所はお店の中央、人通りが最も多く目立つ位置とかなり好条件でした。

条件は整っている。あとはスタッフ次第

  • 立地は人通りの多い駅前商店街の中
  • 喫茶店も多くコーヒー需要も見込める
  • マシンはお店でも目立つ位置に設置

これだけいい条件がそろっていれば、杯数もかなり安定した数字が見込めます。

しかし、それだけでコーヒーが売れるなら苦労はしません。

これらの条件に加えて大切なのが、お店のスタッフの方々です。

その点、このお店のスタッフのみなさんには感心させられました。最初に印象的だったのは、設置前のガイダンス時のことです。

弊社では設置前に、コーヒーマシンのメンテナンスや補充についてスタッフの方々に説明をさせていただいております。

その際に熱心にガイダンスを聞いていて、”自分たちでやっていく“という強い意思を感じました。

あと特徴をあげるとすれば、スタッフのみなさんとお客様の距離感です。

お客様が来店された際、近くのスタッフに「元気?」と声をかける光景を何度も目にしました。

逆にスタッフからも常連のお客様へのお声かけを頻繁に行っていて、お店全体が明るく入店しやすい雰囲気となっていたのです。

こうした交流は、特定のお客様と懇意になってしまうのを避けるために、厳しく統制しているお店もめずらしくありません。もちろん、このお店でも厳密にルールを遵守した上で行われています。

それでも積極的に距離を縮めているのです。

チーフの方が言うには、

「うちはスタッフにもお客様とたくさんコミュニケーションを取っていこう、と伝えています」

とのことでした。

こうした方針のおかげか、実際のコーヒーの売り上げも午前中に来店される常連のお客様がほとんどだったそうです。

POPを掲げてハンドベルを鳴らしながら

実際の施策も特徴的でした。

このお店では、コーヒーワゴンを実施していた頃からスタッフがPOPを掲げてハンドベルを鳴らしながらホール内を巡回していたのです。

パチンコホールは遊戯の音が大きく、並大抵の呼びかけではお客様に伝わらないという事情があります。そこで、ハンドベルの出番というわけです。

こうした音を鳴らすのは、お店によってはクレームの懸念もあって実施していないことも多いです。しかし、このお店ではあえてベルを鳴らしました。

おかげで、1日に店内を5周まわり20~30杯ほどの売り上げを出したのです。

もともとコーヒーワゴンの時代から行っていたため、

ハンドベルの音が聞こえる→お客様「あっ、コーヒーの姉ちゃんがきた!」→コーヒーを頼む

という流れが既に定着できていたのかもしれません。

これまでの事例でも説明していますが、コーヒーを売るためにはまず認知してもらう必要があります。スタッフがお声かけを行ったり、店内にPOPを掲示したり、そのPOPもただ作るのではなく工夫をしたり・・・。

その点、このお店は認知が十分にできていた、と言えると思います。

認知はOK。今後は・・・

このお店を見てきて、ひとつ気づいた点があります。

コーヒーマシンの設置を行ったのは夏の終わりごろ、まだまだ暑くアイスコーヒー需要を見込んでいました。しかし実際には、ホットコーヒーの方が圧倒的に売れていたんです。

考えられる要因は、店内の冷房です。

店内の冷房で体が冷えて、温まるためにホットコーヒー需要が高まっていたのではないでしょうか。

と同時に、弊社のコーヒーマシンの役割も見えてきました。

お客様がコーヒーを頼む→遊戯時間が伸びる→滞在時間が伸びる→お店の売り上げも伸びる

こうしたお店とマシンのいい関係性は、これからも大切にしていきたいですね。

これから寒い冬が訪れ、ホットコーヒーの需要もさらに高くなっていきます。

今後の課題は、今の1日20~30杯の売り上げを一過性のもので終わらせることなく、さらに売り上げを伸ばしていくにはどうしたらいいのか、ということでしょう。

そのためには、”ハンドベルを鳴らせば売れる“という過信をしないことも大切だと思います。

ハンドベルはあくまで認知をするための手段、大切なのは地域に密着したサービスの中でマシンを使っていただくことです。

認知はOK、あとは飽きられないようにするにはどうするべきか、まだまだ挑戦は始まったばかりです。