「最後の一押しで売り上げが2倍にも3倍にもなる」東京都品川区設置事例案

2020.01.27 18:30

今回紹介するお店は、東京都品川区にある商店街の中のパチンコホールです。

商店街といっても大小さまざまですが、こちらの商店街は駅に隣接しており、とく朝と夕方における人の往来が多くいます。

最近では、大型ショッピングモールなどに押されて商店街も空きテナントが目立つ”シャッター通り“も増えています。しかし、この商店街は今時めずらしく空きテナントもありません。

駅が近く人通りも多い、しかも商店街全体が活気に満ち溢れている、そんな中にあるお店での設置というわけです。

こうも好条件がそろうと、コーヒー販売も簡単に思われるかもしれません。

しかし、そうはいかないのです。

人通りが多いからといって全員が来店するわけではありません。ましてやパチンコホール、来店客も限られます。

無事に来店されてもまだ安心するのは早いです。全員がコーヒーを購入してくれるわけではありません。

しかも、コーヒーサービスはパチンコホールが行う業務のほんの一部。コーヒーが飲みたいだけなら、パチンコではなく喫茶店に入りますよね。

人通りが多い中からどうやってお店に入ってもらうか、席についたお客様にどうやってコーヒーを買ってもらうか、これが問題なのです。

コーヒーを売るための計算式

まず、コーヒーを売るための計算式を簡単に考えてみましょう。

通行人の数(1h)×入店率×稼働率×買上率×営業時間=売り上げ

あくまで簡単ではありますが、これがコーヒーを売るための計算式です。

この式にそれぞれ数字を当てはめてみましょう。

1時間あたりの通行人は、仮に500人くらいとしておきましょうか。

その中で実際に入店されるのは、1割いくかいかないかと行ったところです。

稼働率とは実際に遊戯をされている割合を指しますが、これも3割以上が良いと言われています。

この中で実際にコーヒーを購入されるのは、まあ1割前後といったところです。

営業時間を12時間として計算してみると、おおよそ10杯そこそこ、調子の良いときで20杯そこそこといった感じでしょうか。

しかし、弊社マシンを設置しているお店の中には1日30杯を超えるお店も多数あります。実は、今回のお店もそうです。

それは何故なのか?

売れるお店は、上記の式にさらにある要素が加わります。ここでは仮にXとしておきましょう。つまりこういうことです。

通行人の数(1h)×入店率×稼働率×買上率×営業時間×X=売れるお店の売り上げ

ここで気になるのが、Xは何なのかということですが・・・。

Xに何が入るのか

Xには”接客の質”が入るんじゃないのか?」と思われた方もいるかもしれません。

そういう場合もあるしそうじゃない時もある、これがその疑問への回答です。

単純に接客の質を高めればコーヒーの売り上げが上がる、というわけではないのです。Xは、お店によって様々な要素に変わります。

売れるお店は、このXが2倍にも3倍にもなります。逆に1/2にも1/3にもなって、売り上げが下がる要因にもなります。

Xは、それだけコーヒーの売り上げにとって重要な要素なのです。

では、今回のお店にとってのXは何だったのでしょうか?

まず、お店が取り組んだのは認知してもらうための施策です。

マシンの設置前から、通路にはPOP、床には誘導するための矢印、店外にはのぼりなど様々な販促物を利用したPRをしました。認知の準備としては、かなり万全だったように思えます。

しかし、認知してもらうことがXになり得るのかといえば、ノーではないかと思います。

認知をしてもらっても、直接作用するのはせいぜい入店率や買上率といった従来の計算式の底上げです。

ましてや認知が進めば、販促物などによる効果は次第に薄れていきます。すでにコーヒーの存在を知っているお客様には、販促物などではあまり効果がないですよね。

その点、コンビニは季節の移り変わりなどによって商品展開のスピードが速く、販促の切り替えも早く常に新鮮です。販促に力を入れるだけでも、十分売り上げを上げる可能性があります。

パチンコ店も新台入れ替えなどのタイミングでお店のPOPなどの切り替えがありますが、あくまでコーヒーはサービスの一部。そんなに頻繁に入れ替えることはできません。

これが認知をしてもらうための施策はXになり得ない理由です。

ズバリ、今回のお店にとってのXは、”気遣い“だと思います。

そもそもお店自体、コーヒーを売るにはいくぶん不利な環境でした。

建物は3階建て、店内にエスカレーターはなく、移動には外階段かエレベーターを利用する必要があります。

その中でコーヒーマシンの設置場所となったのは、1階の中央あたり。

例えば3階のお客様にコーヒーを運ぶには、1階でコーヒーを準備して、エレベーターか外階段で3階に移動しなければならないのです。かなりの手間ですよね。

しかし、この手間が気遣いのひとつだったのではないかと思います。

実際、このお店では1日平均50杯ほど売れています。先ほどの計算式から逆算すると、Xはおよそ2.8倍

しかも、日によっては1日80杯を超える時もあります。

Xによってこれだけ売り上げが変わる、それだけお店にとって最後の一押しであるXは大切なのです。

接客以外にも、イベントの開催や値下げといった施策も考えられます。

あなたのお店のXは、いったい何でしょうか?