【客数は関係ない!大事なのは営業努力】大阪府堺市ホールの事例

2018.03.15 1:58

今回ご紹介するお店に設置させていただいたきっかけは、既に導入しているコーヒーワゴンを撤退するから、というお話からでした。何ぶん、急な話だったのを覚えています。

お店の方にコーヒーワゴンを撤退する理由を聞いてみたところ、人手不足やスタッフの人件費が賄えないといった人的な要因とのことでした。他のお店でも、こういったことを理由に撤退することが多いです。

実際の導入はトントン拍子に決まり、サービス開始はコーヒーワゴン終了の次の日になりました。

自販機に切り替えて効果はあるのか?

設置準備をしている時に、コーヒーワゴンを担当していた女性スタッフに売り上げ実績を聞いてみました。帰ってきた答えは、「1日20杯ぐらいですね」とのこと。

同様のホール内でコーヒーワゴンで提供する場合、コーヒー1杯300円というのが大体の相場です。このお店の実績に当てはめて考えてみると1日20杯だから売り上げは6,000円、1ヶ月30日でおよそ18万円となります。

営業時間にもよりますがこれくらいの売り上げの場合、人件費や材料費といった経費とトントンとなってしまうことが多いです。失礼なお話ではありますが、素人目に見てもそこまで客入りが良いという印象はありませんでした。

近くには大型のホールやコンビニもあって、そもそもの条件も良くないように思います。皆さんもご存知の通り、コンビニでは1杯100~150円でコーヒーが販売されています。特にコンビニは、最近コーヒーワゴン市場が苦境に立たされている要因の一つです。

コンビニでコーヒーを購入してそのまま入店すれば、ホールのコーヒーワゴンを利用する必要はありません。現に、1日100~200杯売れるコーヒーワゴンサービスでも2年ほど前から影響を受けているお店も多いです。

この1杯300円のコーヒーワゴンから、1杯200円の自販機に切り替えたら売れるのかというお話なのですが・・・。

そもそも自販機は、原則セルフサービスです。お店のスタッフが持ってきてくれるコーヒーワゴンで1日20杯なので、自分で入れる自販機コーヒーは良くて1日10杯くらいが関の山なのではないか、という不安もありました。

しかし、せっかくいただいたお話です。これは、もう結果を見てみるしかないな、と思いながらスタートさせました。

不安の中、スタート

こちらのお店では、八尾市のホールのような1杯100円のお試し期間というものは行いませんでした。というのも100円セールを行ったからといって、必ずしも効果があるというわけではないからです。このお店の場合、切り替え後の反動の懸念もあり、とりあえず1杯200円でスタートしました。

1日目は心配になってしまい、立ち上がり1時間ほど見学させていただくことに。その間、売れたのは2~3杯程度だったと記憶しています。不安が的中してしまったのか、と焦りも・・・。

それでも、次の日にはしっかりとPOPが準備されていて、スタッフの方々のやる気も感じることができて嬉しかったです。そもそもコーヒーサービスの需要がそこまでなかったお店なので、きっとこれからなのだろうと思いました。

なんとワゴンの2倍売れた!

サービス開始から7日後、集計結果が出ました。「1日平均10杯、7日で70杯は売れてほしい」という願望を持っていましたが、実際の結果は・・・

なんと7日で280杯!

1日平均40杯と、コーヒーワゴンで提供していた時と比較しておよそ2倍という結果になりました。あまりに驚きの数字のためか、一瞬見るデータを間違えたのかと思うほど笑

その時の実際のデータがこちらです。

サービスが始まったばかりなので、物珍しさから利用していただけたというのも多少はあるでしょう。それにしても異常な数値です。

思わず、スタッフの方に「なんでそんなに売れたんですか?」と訪ねてしまいました。

なんでも、もともとこのホールでは、お使いサービスというものが実施されているそうです。お客様の要望を聞いて自販機でタバコや飲料を購入してくるサービスで、利用があるたびにコーヒー自販機を宣伝していたそう。

コーヒー自販機はワンプッシュで手軽に美味しいコーヒーが抽出できます。コーヒーを入れたら、あとは席に持っていくだけです。お使いサービスで自販機コーヒーを頼まれても、スタッフの負担もそれほど大きいものではありません。

お使いサービスが利用できないほどスタッフが忙しくてもヨシムラコーヒーの自販機であれば、お客も簡単にコーヒーを入れられるような機能が備わっています(ここが画期的なポイント)。

コンビニのコーヒーが幅広く浸透しているというのも、今回の結果を後押ししてくれたように思います。

大事なのは営業努力

現在でもこのお店では、どういうサービスが最善なのか、という点を考えながら日々取り組まれています。先ほど書いた通りあまり客入りが多いホールではありませんが、コーヒーの売り上げを決めるのは客数ではなく営業努力なんだとあらためて思い知らされました。

スタッフの中には、お客様にお声がけをするのが苦手な人もいるかと思いますが、このホールではこんなものまで用意されています。

背中に背負うことができる、お手製のPOPです!

さらにコーヒーを提供しているマシンはというと、

大きなPOPなどを貼り付けてアピール!

ホールの皆様、いつもありがとうございます!